水シリーズ ーpart7 水中毒とはー
皆さんは、水中毒という言葉を聞いたことがありますか?
水中毒について
みなさん、水中毒についてご存じでしょうか?
簡単に説明すると、「身体に過剰の水分を摂取することで生じる中毒症状」のことをいいます。
原因
間違った知識やダイエット、水分補給などが原因で身体に急激に過剰の水分を摂取することで、細胞外液の浸透圧が下がり、低ナトリウム血症によって引き起こされる病気のことをいいます。
症状
軽度 疲労感
悪心
嘔吐
頭痛
精神異常
腎格変化
間質性痙攣
昏睡
重度 呼吸困難
などの症状を引き起こします。
よくあるのが、運動後に「疲れたー、のど渇いたー」と感じ、がぶがぶと水を大量に飲む。運動を行い汗をかくと、水分はもちろん、同時に塩分(ナトリウム)も一緒に体外へ排出されます。
それにより、体内のバランスが崩れ、水中毒を引き起こすのです。
水分量と塩分量の関係
ここで注意していただきたいのが、次の図です。
運動などにより、水分量・塩分量が下がる。その後、水のみを大量に摂取すると、真ん中のグラフになり、低ナトリウム血症になります。
よく勘違いしやすいのが、一番右のグラフです。最近はよく、「ダイエットや温活、美容のために水を飲みましょう」と耳にすることが多いと思います。その際に注意していただきたいのが、水分量・塩分量ともに正常値だが、ダイエットや温活のために水をたくさん飲みすぎる、これにより低ナトリウム血症に陥ることがあります。
また、水を一気に大量に飲んだところで身体が吸収する水分量には限界があります。水は胃では吸収されず、主に小腸で吸収されます。
小腸が吸収できる一回の水分量は200~250mlです。
そのため、いくら一気に飲んだところで身体には吸収されず、意味がないのです。
では、どうしたらいいのか?
答えは、1回200ml程度の水分を5~10回に分けて飲むと効果的です。
運動を行う際は、運動前後にコップ1杯の水を飲み、同時に塩分を摂取、またはナトリウム入りのスポーツドリンクを飲用することで、水中毒対策をしましょう。